復興村営住宅建設は、いま、どういう段階か
- 仮設住宅/住宅再建
- 2011.09.29 Thursday
震災復興の大きなテーマの1つ、村営住宅の建設にむけて、現状はどうなっているのか。なかなか情報が伝わってこないので、現状をいろいろと聞いてまわりました。
9月村議会には、震災復興住宅の基本設計、用地地盤調査費など551万5千円の補正予算が提出され、可決されています。震災復興村営住宅の建設は、「約束」の段階から、「実際に建設する」段階へ一歩踏み出したことになります。
* 建設は7集落33世帯分
村(役場)は、6月に実施した仮設住宅入居者などへのアンケート調査、そのアンケートで村営住宅入居を希望した人を対象として8月下旬〜9月上旬に実施した個別の聞き取り希望調査に基づいて、現在、入居希望者は33世帯であると把握しているようです。
この33世帯は森、青倉、横倉、月岡、小滝、野田沢、大久保、北野の8つの集落の人たち。
9月村議会で決まった地盤調査は、上記の8集落のうち月岡を除く7集落の12ヶ所で実施の予定だそうです。
* 基本は集合住宅
復興村営住宅の基本は集合住宅とする方針のようです。
6月のアンケートでは「戸建て、集合住宅いずれを希望しますか」と尋ねていましたが、基本は集合住宅とすることで方針が固まったということです。入居後の生活環境や建設費用などを総合的に勘案した結果だと思われます。私は妥当かつ適切な判断だと思います。
ただ問題が1つ残っています。
入居希望者が1世帯という集落があり、その場合も集合住宅とするのかどうかという問題です。
もし、その場合も集合住宅でなければならないとすれば、住宅が建設されない集落の人は他集落に移転しなければならないという事態が起こります。集落の中に田や畑があり、農作業に勤(いそ)しんでいる人は、それでは困ってしまいます。
集落で村営住宅希望者が1世帯という場合は戸建てにすることが必要です。
戸建てであっても、間取り等は集合住宅の場合の1世帯分と同じとすることを基本として、「自分の農地がある集落で暮らせる」ことを必ず実現することが求められます。
集合住宅方式の場合と戸建ての場合の建設費用の違いは数百万円程度です。役場に「復興村営住宅は必ず希望者の集落内に建てる」ことを強く要望するとともに、村民のみなさんが「自分の農地がある集落で暮らせるように」を支持する声をあげて下さることが大事だと思います。
* 役場は用地確保に全力
役場の担当係は、担当者の人数が限られる中、最近は毎日、建設用地確保の交渉に奔走されています。
家を失い、村営住宅入居を希望する人が元々借地者であった場合もあり、入居希望者からの用地提供や村有地の転用だけでは建設用地を100%確保することは困難なようです。
候補地の地主さんに、村営住宅建設が栄村の震災復興の1つの鍵を握る事業であることを理解していただき、ご協力いただくことが必要です。
* 県主催の検討会議では
一方、“どんな住宅をつくるのか”をめぐっては、県が主催する「栄村震災復興に伴う村営住宅整備検討会」が7月14日以来、開催されています。
すでに4回ほど会合が開かれ、議論は相当詰まってきていると聞きます。10月に入れば、その検討結果の報告書が栄村長に提出されるものと思われます。そして、その報告書をもとに基本設計が行われるようです。
住民としては、この報告書が提出された段階で、その内容が村民にも公開されることを望みます。
* 建設予算はどうなるのか
さて、ここまで村営住宅建設にむけての動きを紹介してきましたが、肝心の問題として建設費用をどう確保するのかがあります。
建設費用確保の方策は2つから成ります。
1つは、国の補助金です。震災で全壊した村内の戸数の3割に相当する戸数の公営住宅を建設する場合、その工事費の3分の2を国が補助することが法律で定められています。栄村の場合、全壊住家が33棟ですので、村営住宅建設のうち11戸分は建設費の3分の2を国の補助金で確保することができます。(ただし、11戸の入居者が全壊世帯であることが要件となります)
もう1つは村予算からの支出です。
村の通常の年間予算は20億円強ですので、通常の財政では村営住宅建設費は賄えません。基本は過疎債の発行になると思われます。過疎債を発行した場合、その元利返済の約7割が基準財政需要額に組み込まれ、地方交付税交付金として村に交付されます。したがって、村財政の負担は大きく軽減されます。
過疎債の発行には国との協議が必要ですが、国も震災復興に全力をあげるとしている現在、村営住宅建設用の過疎債発行に基本的に障害はないと思われます。
この他にも各種補助金の活用が考えられます。
たとえば、国の制度としては平成23年度までの制度ですが、国産材を使用する木造住宅を新築する場合の補助金制度があり、それをうけて県でも県産材を使用する木造住宅に対する補助金制度があります。この制度を平成24年度にも延長することを国に求める、また、県には県単独事業として県産材、村産材使用の木造住宅(村営住宅だけでなく、自力再建の住宅も含めて)を対象とする補助を実施するよう求めていくことが必要だと思います。
村の森林組合は村産材の活用を促進すべく、栄村森林組合が製材する材が県産材としての認証を得られるように設備等を整えました。その努力を生かすためにも、県産材・村産材利用促進の補助金制度の継続・拡充を求めたいと思います。
* 入居希望者への説明は
役場の担当者にお聞きしたところでは、復興村営住宅入居希望者への詳しい説明は10月後半になるようです。
率直に言って、これでは遅すぎて、入居希望者は「どうなるの?」と不安になります。同時に、担当者の少なさと忙しさを考えると、「すぐに説明会の開催を」とも簡単には言えません。
そこで私は(これまでもくりかえし提言してきたことですが)村の広報の充実を求めたいと思います。私は一住民の立場で色んな方のお話を聞き、今回のようなレポートをしています。役場で情報の整理、広報を専(もっぱ)らとする係をおけば、少なくとも村民の不安を解消するに足る情報の発信は可能だと思います。必要とあらば、役場とNPO等が協働して情報発信を行うこともできるはずです。
復興村営住宅建設を震災復興のシンボルともなる事業として成功させるためにも、改めて的確な情報発信を求めたいと思います。
9月村議会には、震災復興住宅の基本設計、用地地盤調査費など551万5千円の補正予算が提出され、可決されています。震災復興村営住宅の建設は、「約束」の段階から、「実際に建設する」段階へ一歩踏み出したことになります。
* 建設は7集落33世帯分
村(役場)は、6月に実施した仮設住宅入居者などへのアンケート調査、そのアンケートで村営住宅入居を希望した人を対象として8月下旬〜9月上旬に実施した個別の聞き取り希望調査に基づいて、現在、入居希望者は33世帯であると把握しているようです。
この33世帯は森、青倉、横倉、月岡、小滝、野田沢、大久保、北野の8つの集落の人たち。
9月村議会で決まった地盤調査は、上記の8集落のうち月岡を除く7集落の12ヶ所で実施の予定だそうです。
* 基本は集合住宅
復興村営住宅の基本は集合住宅とする方針のようです。
6月のアンケートでは「戸建て、集合住宅いずれを希望しますか」と尋ねていましたが、基本は集合住宅とすることで方針が固まったということです。入居後の生活環境や建設費用などを総合的に勘案した結果だと思われます。私は妥当かつ適切な判断だと思います。
ただ問題が1つ残っています。
入居希望者が1世帯という集落があり、その場合も集合住宅とするのかどうかという問題です。
もし、その場合も集合住宅でなければならないとすれば、住宅が建設されない集落の人は他集落に移転しなければならないという事態が起こります。集落の中に田や畑があり、農作業に勤(いそ)しんでいる人は、それでは困ってしまいます。
集落で村営住宅希望者が1世帯という場合は戸建てにすることが必要です。
戸建てであっても、間取り等は集合住宅の場合の1世帯分と同じとすることを基本として、「自分の農地がある集落で暮らせる」ことを必ず実現することが求められます。
集合住宅方式の場合と戸建ての場合の建設費用の違いは数百万円程度です。役場に「復興村営住宅は必ず希望者の集落内に建てる」ことを強く要望するとともに、村民のみなさんが「自分の農地がある集落で暮らせるように」を支持する声をあげて下さることが大事だと思います。
* 役場は用地確保に全力
役場の担当係は、担当者の人数が限られる中、最近は毎日、建設用地確保の交渉に奔走されています。
家を失い、村営住宅入居を希望する人が元々借地者であった場合もあり、入居希望者からの用地提供や村有地の転用だけでは建設用地を100%確保することは困難なようです。
候補地の地主さんに、村営住宅建設が栄村の震災復興の1つの鍵を握る事業であることを理解していただき、ご協力いただくことが必要です。
* 県主催の検討会議では
一方、“どんな住宅をつくるのか”をめぐっては、県が主催する「栄村震災復興に伴う村営住宅整備検討会」が7月14日以来、開催されています。
すでに4回ほど会合が開かれ、議論は相当詰まってきていると聞きます。10月に入れば、その検討結果の報告書が栄村長に提出されるものと思われます。そして、その報告書をもとに基本設計が行われるようです。
住民としては、この報告書が提出された段階で、その内容が村民にも公開されることを望みます。
* 建設予算はどうなるのか
さて、ここまで村営住宅建設にむけての動きを紹介してきましたが、肝心の問題として建設費用をどう確保するのかがあります。
建設費用確保の方策は2つから成ります。
1つは、国の補助金です。震災で全壊した村内の戸数の3割に相当する戸数の公営住宅を建設する場合、その工事費の3分の2を国が補助することが法律で定められています。栄村の場合、全壊住家が33棟ですので、村営住宅建設のうち11戸分は建設費の3分の2を国の補助金で確保することができます。(ただし、11戸の入居者が全壊世帯であることが要件となります)
もう1つは村予算からの支出です。
村の通常の年間予算は20億円強ですので、通常の財政では村営住宅建設費は賄えません。基本は過疎債の発行になると思われます。過疎債を発行した場合、その元利返済の約7割が基準財政需要額に組み込まれ、地方交付税交付金として村に交付されます。したがって、村財政の負担は大きく軽減されます。
過疎債の発行には国との協議が必要ですが、国も震災復興に全力をあげるとしている現在、村営住宅建設用の過疎債発行に基本的に障害はないと思われます。
この他にも各種補助金の活用が考えられます。
たとえば、国の制度としては平成23年度までの制度ですが、国産材を使用する木造住宅を新築する場合の補助金制度があり、それをうけて県でも県産材を使用する木造住宅に対する補助金制度があります。この制度を平成24年度にも延長することを国に求める、また、県には県単独事業として県産材、村産材使用の木造住宅(村営住宅だけでなく、自力再建の住宅も含めて)を対象とする補助を実施するよう求めていくことが必要だと思います。
村の森林組合は村産材の活用を促進すべく、栄村森林組合が製材する材が県産材としての認証を得られるように設備等を整えました。その努力を生かすためにも、県産材・村産材利用促進の補助金制度の継続・拡充を求めたいと思います。
* 入居希望者への説明は
役場の担当者にお聞きしたところでは、復興村営住宅入居希望者への詳しい説明は10月後半になるようです。
率直に言って、これでは遅すぎて、入居希望者は「どうなるの?」と不安になります。同時に、担当者の少なさと忙しさを考えると、「すぐに説明会の開催を」とも簡単には言えません。
そこで私は(これまでもくりかえし提言してきたことですが)村の広報の充実を求めたいと思います。私は一住民の立場で色んな方のお話を聞き、今回のようなレポートをしています。役場で情報の整理、広報を専(もっぱ)らとする係をおけば、少なくとも村民の不安を解消するに足る情報の発信は可能だと思います。必要とあらば、役場とNPO等が協働して情報発信を行うこともできるはずです。
復興村営住宅建設を震災復興のシンボルともなる事業として成功させるためにも、改めて的確な情報発信を求めたいと思います。



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