村営住宅希望者は山古志に見学に行きました
- 仮設住宅/住宅再建
- 2011.07.29 Friday

竹沢の復興住宅団地の集会所にて
村営復興住宅への入居を希望している青倉の人たちが28日、山古志の復興住宅の見学に行ってこられました。私も同行させていただきましたので、その様子をお伝えします。
見学参加者は村営住宅入居希望者が6名、自宅の再建・新築を考えておられる人が1名、そして青倉の区役員3名など計12名です。
今回の見学会は、震災以降さまざまなご支援をいただいている?中越防災安全推進機構の阿部巧さんに仲介していただき、長岡市役所山古志支所の平澤東さんにご案内・ご説明をしていただきました。
集落にすっかり馴染む復興住宅
見学会では旧山古志村の村内をバスで巡り、集落の中に実際に点在している復興住宅の様子を見ました。まず、いろんな集落にある復興住宅の姿を紹介しましょう。

油夫(ゆぶ)集落にて(真ん中の家) 木籠(こごも)集落にて(左の2軒)
むらの家らしい建物で、山古志の雰囲気、景観にしっくり馴染んでいる様子がわかると思います。(他の集落でも見ることができましたが、車を運転していたため、撮影箇所が限られてしまいました。)
復興住宅のいくつかのタイプ

2戸1棟タイプ 1戸1棟の高床式タイプ

長屋タイプ 長屋タイプは2戸毎に間があいている
見学された高齢の人たちの間では、1戸1棟タイプで高床式でないものが人気でした。つぎに紹介するモデル住宅では玄関手前に数段の階段があるのですが、そこを「スロープにして車いすの出入りを容易にしてもらえると有り難い」という要望が出ていました。
住宅の内部
復興住宅には実際に住人がお住まいですので、モデル住宅で建物内部を見学させていただきました。
このモデル住宅は、単に村営住宅だけでなく、「山古志らしい住宅を、できるだけ安い価格で建てるには、こういうモデルがありますよ」という趣旨でつくられたものです。
モデル住宅は1,200万円で建てられています。費用を抑えるために2階は造作がされていません。お子さんやお孫さんが一緒に住まれる場合、そしておカネができたら間仕切りや内装をすればいい、それまで高齢者夫婦二人なら1階部分だけで十分に間に合うという考えによるものです。(山古志の「村営」住宅は1,200万円よりももう少し経費がかかっています)

1階の台所と居室 流しは備え付け。手前のテーブルは別誂え

お風呂とトイレ(1階) 台所から玄関を見る
1階の台所部分は吹き抜けになっています。吹き抜けの表側部分に明かり窓が大きくとられています。高床式でない場合、積雪期間、1階が暗くならざるをえませんが、この明かり窓からは自然光が入ります。

吹き抜け。2階から台所を見る 吹き抜けの明かり窓

造作がされていない2階 2階への階段
参加者のみなさんの感想
参加者のみなさんは実際に復興住宅を見て、どういう村営住宅が望ましいか、具体的なイメージが湧いてきたようでした。
山古志の復興住宅にプラスして希望されることは、
* 1階への出入りの完全バリアフリー化(車いすでの出入りがスムーズ)
* 車庫を設けてほしい
の2点のようです。
バリアフリー化は容易に対応可能だと思われます。車庫は家屋内に設けると建設費が跳ね上がりますので、住宅脇に共同車庫を設けるのが賢明なのではないかと思います。
自力再建される人へのヒント
復興モデル住宅は、村営住宅だけのモデルではありません。自力で家を再建(新築)される人のためのモデルとしてもつくられています。
ポイントがいくつかあります。
1つは、建築屋さんが組合をつくり、施主はそこに発注するというシステム。これですと、材木などをまとめて発注できるので、経費を抑えることが可能になります。山古志では村役場が呼びかけて建築屋さんの共同組合がつくられたそうです。

2つは、「B級県産材」を使っていることです。
上の写真をご覧ください。柱に節(ふし)のある材が使われています。一般には柱には節のない材を使いますよね。しかし、見えをはらずにこういう材を使うと安くあがります。建物の強度等には影響ありません。参加者の人たちは、「節がある方が模様になっていいね」という感想を話しておられました。
自力再建をお考えの方は、たとえば集落の仲間で共同して大工さん(グループ)への発注をする、B級県産材を使うなどの工夫をすると、経費を数百万円単位で節約することができるのではないでしょうか。
集落でプランを練り上げることが大事
モデル住宅を見学したところは「竹沢団地」というところで、復興住宅が1ヶ所にたくさん建てられているところでした。そのため、参加者から、「もっと集落の中に分散して建ててもらいたいのだが…」という質問が出されました。
長岡市役所の平澤さんからは、「集落で1ヶ所が精一杯」というご返答でしたが、私の印象では、質問者の意図と平澤さんの受けとめの間に少しズレがあったように思います。
平澤さんの意図としては、「自分の家の跡地に自分が入る村営住宅を建ててくれ」という要望は通らないということが言いたかったのではないかと思います。
それに対して、質問された方の意図は、「青倉集落は広い。その中の1ヶ所に村営住宅をまとめて建てるのではなく、2ヶ所くらいに分けて建ててほしい」という意味だったのではないかと思います。
私はそれは十分に可能だと思います。
大事なことは、建設場所、入居希望者などを集落でよく検討し、集落内での村営住宅建設の具体的プランを集落の側から役場に提案していくことです。
そのために、集落の役員だけでなく、入居希望者が集まって、意見交換し、入居者の要望を具体的に集約していくなどするのが望ましいと思います。
アルパカ牧場(油夫集落)にて

昼食は農家民宿「三太夫」さん(虫亀集落)でいただきました
4集落以外の村営住宅希望者の声を集めよう
いま、村は「森、青倉、横倉、小滝の4つの集落に村営住宅を建てる」方針をあきらかにしています。同時に、「希望があれば他の集落にも村営住宅を建てる」ことも表明しています。
他方で、4つの集落以外の人で自力再建が困難な人が「1軒でも建ててもらえるのだろうか」という不安、疑問をもたれているという声が聞こえてきています。
たしかに集落で1〜2軒だと、声もあげにくく、困られていると思います。そういう方は青倉や小滝のお知り合いに是非、ご相談ください。また、私共に声をかけて下さっても結構です。電話は080−2029−0236です。
また、近いうちに、山古志の見学会をもう一度やりたいと考えていますので、その際は是非、ご参加ください。

素敵な田舎料理
若者住宅、Uターン・Iターン住宅としての活用
今回の見学会でもう1つ話題になったのは、「村営復興住宅を若者用の住宅などとしても使えないか」ということです。
山古志の場合、7年近く前ですが、建設段階ではそういうことは考えられなかったようです。しかし、最近、空き家が出てきて、活用法を検討されているようです。

竹沢団地からの眺め
栄村の場合、震災前から若者用住宅の不足が問題になっていること、震災後、栄村ファンとなって移住を考える人が増えてきていることなどから、当初段階から村営住宅の若者住宅、Uターン・Iターン者用住宅として、集落に2戸1棟程度、余裕をもって建てることを検討することが求められます。

地震で沈んだむら・木籠(こごも)集落
芋川の河道閉塞で水没した家がそのまま残されています
復興住宅としての村営住宅は災害復旧法に基づくもので罹災者以外の入居は不可能ですが、復興住宅の建設と合わせて村独自の村づくり施策として復興住宅仕様の村営住宅を建設することは可能だと思われます。
村の積極的な姿勢、集落側からの積極的な提案が大事だと思います。



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むらたびは、体験イベントを通して栄村の〈むららしい暮らし〉や自然を満喫し、栄村の復興に繋げる新しい旅です。






