復興基金がなぜ必要か
- 公的支援
- 2011.05.08 Sunday
一昨日のレポートでも書いたように、震災からの復興には「復興基金」というものが絶対に必要です。
「復興基金」の性格と、それが必要とされる具体例を示したいと思います。
<復興基金の性格> 復興基金は県などの出資で造成されます。その出資段階で県議会等の議決を経て出費されています(原資は起債が基本)ので、いったんつくられた復興基金の支出用途は法人格を有する復興基金の理事会等の決定によって行なうことが可能となります。 したがって、条例等によって支出の法的根拠が定められる補助金等には該当しないものであっても、復興にとっての必要性に応じて機動的に使うことが可能になります。たとえば、被害を受けた農地の復旧等において、法律に基づいて実施される国の災害復旧事業からは漏れてしまう小規模被害などをカバーすることができます。 また、税の直接の支出ではないため、「政教分離の原則」から財政資金(税)の投入が不可能なお宮などのコミュニティ施設の修復に必要な資金も支出することができます。
<復興基金が必要な具体例>
上の写真は小滝の田んぼの1枚です(写っている男性は取材中のTV局ディレクター)。5月3日の被害調査時に撮影したものですが、右側にクラックと段差がはっきりと認められます。この修復だけで40万円以上の費用がかかるそうで、「1区画40万円以上」という国の災害復旧事業の対象となります。災害復旧事業、しかも激甚災害指定で国の負担率が99%近くになりますので、農家の負担はほとんど発生しないように思われます。
しかし、そうではないのです。 第1に、国の災害復旧事業はこの田んぼ全体を修復するのではなく、田んぼの中の顕著な被害があった箇所だけの修復に限定され、しかも、その工法は決まっています。すなわち、クラックと段差がある箇所の表土を剥ぎ、表土を寄せて均平にして(土が足らなければ客土する)、転圧する(「ローラーを転がして、圧して固める」ということ)というものです。 しかし、地震ですので、地盤が大きく動き、耕盤(表土の下の水をあまり通さない地盤)そのものに段差(ズレ)が生じている可能性があります。ところが、国の災害復旧事業は耕盤を対象としていません(地震災害を想定して作られた事業ではないため)。そうすると、災害復旧事業による修復はなされたが、いざ、田んぼに水を張ってみると、水が激しく漏れるという事態が起こります。 そうした事態を防ぐには、国の災害復旧事業を超える修復作業を行なうことが必要になります。しかし、現在の災害復旧事業の規定では、その修復作業は自己負担となってしまいます。そこで復興基金の出番となるわけです。
第2に、田んぼには「目に見えない被害」があります。写真の田んぼはクラック、段差以外に、田んぼが沈下したと見られる箇所があります。その箇所は災害復旧事業の対象となるでしょうが、クラックあり、段差あり、沈下ありとなれば、この田んぼにはヘアクラック(髪の毛ほどに細くて目には見えないクラック)がありえます。それは、作付しえみて初めてわかる被害です。 しかし、それが判明したときは、すでに国の復旧事業は終わった後。直そうとすれば自己負担ということになります。ここでも復興基金の出番となります。中越大震災では復興基金によって「手づくり田直し事業」というものが実施されました。 以上のようなことから復興基金は絶対に必要なものなのです。 「国も財政が大変なので復興基金は難しいのではないか」と言う人もおられるようですが、必要なものは必要とはっきり言い、求めていかなければならないのです。そして、仙谷官房副長官も「検討しています。必要です」と明言しているのですから、国・県にはっきりと要望していくことが必要なのです。
<復興基金の性格> 復興基金は県などの出資で造成されます。その出資段階で県議会等の議決を経て出費されています(原資は起債が基本)ので、いったんつくられた復興基金の支出用途は法人格を有する復興基金の理事会等の決定によって行なうことが可能となります。 したがって、条例等によって支出の法的根拠が定められる補助金等には該当しないものであっても、復興にとっての必要性に応じて機動的に使うことが可能になります。たとえば、被害を受けた農地の復旧等において、法律に基づいて実施される国の災害復旧事業からは漏れてしまう小規模被害などをカバーすることができます。 また、税の直接の支出ではないため、「政教分離の原則」から財政資金(税)の投入が不可能なお宮などのコミュニティ施設の修復に必要な資金も支出することができます。
<復興基金が必要な具体例>
上の写真は小滝の田んぼの1枚です(写っている男性は取材中のTV局ディレクター)。5月3日の被害調査時に撮影したものですが、右側にクラックと段差がはっきりと認められます。この修復だけで40万円以上の費用がかかるそうで、「1区画40万円以上」という国の災害復旧事業の対象となります。災害復旧事業、しかも激甚災害指定で国の負担率が99%近くになりますので、農家の負担はほとんど発生しないように思われます。
しかし、そうではないのです。 第1に、国の災害復旧事業はこの田んぼ全体を修復するのではなく、田んぼの中の顕著な被害があった箇所だけの修復に限定され、しかも、その工法は決まっています。すなわち、クラックと段差がある箇所の表土を剥ぎ、表土を寄せて均平にして(土が足らなければ客土する)、転圧する(「ローラーを転がして、圧して固める」ということ)というものです。 しかし、地震ですので、地盤が大きく動き、耕盤(表土の下の水をあまり通さない地盤)そのものに段差(ズレ)が生じている可能性があります。ところが、国の災害復旧事業は耕盤を対象としていません(地震災害を想定して作られた事業ではないため)。そうすると、災害復旧事業による修復はなされたが、いざ、田んぼに水を張ってみると、水が激しく漏れるという事態が起こります。 そうした事態を防ぐには、国の災害復旧事業を超える修復作業を行なうことが必要になります。しかし、現在の災害復旧事業の規定では、その修復作業は自己負担となってしまいます。そこで復興基金の出番となるわけです。
第2に、田んぼには「目に見えない被害」があります。写真の田んぼはクラック、段差以外に、田んぼが沈下したと見られる箇所があります。その箇所は災害復旧事業の対象となるでしょうが、クラックあり、段差あり、沈下ありとなれば、この田んぼにはヘアクラック(髪の毛ほどに細くて目には見えないクラック)がありえます。それは、作付しえみて初めてわかる被害です。 しかし、それが判明したときは、すでに国の復旧事業は終わった後。直そうとすれば自己負担ということになります。ここでも復興基金の出番となります。中越大震災では復興基金によって「手づくり田直し事業」というものが実施されました。 以上のようなことから復興基金は絶対に必要なものなのです。 「国も財政が大変なので復興基金は難しいのではないか」と言う人もおられるようですが、必要なものは必要とはっきり言い、求めていかなければならないのです。そして、仙谷官房副長官も「検討しています。必要です」と明言しているのですから、国・県にはっきりと要望していくことが必要なのです。



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むらたびは、体験イベントを通して栄村の〈むららしい暮らし〉や自然を満喫し、栄村の復興に繋げる新しい旅です。






