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長野県栄村で活動するNPO法人です。被害や復興の状況を、理事である松尾真のレポートを元に更新していきます。

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村内至るところでゼンマイ揉み

 この時期、村内を巡ると、いたるところで、家の前庭などでゼンマイ揉み・ゼンマイ干しの姿が見られます。
 
写真は20日に坪野で撮影したものですが、左奥に見える家の前でもじつはかあちゃんがゼンマイ揉みをされていました。


● 大変な手間がかかるゼンマイ
 ゼンマイは栄村の代表的な山菜の一つで、北信地域の他の市町村の人などからも「栄村のゼンマイは違う。立派で美味しい」と言われます。ゼンマイ料理はむらのごっつぉの横綱格といっても過言ではないでしょう。
 でも、ゼンマイは大変な労力を要するものです。
 まず、採るのが大変。もちろん平地にも生えますが、やはり山の斜面などに自生するものが太くて、美味しい。「転んだりしながら採るのよ」とむらのかあちゃんは笑いながら言います。
 どっさりと重い大量のゼンマイを家に持ち帰ったら、今度は湯がいて、莚(むしろ)の上で干す、そして揉むという作業を繰り返します。
 新しく干したゼンマイを揉み終わると、その前に揉んで干しておいたゼンマイを揉まなければならない状態になっている。また、ゼンマイ揉みの作業を間近で注意深く見ていると、ただ揉むだけでなく、残っているわたを取るとか、そのごみを箒で掃くとか、いろんな作業があります。


 ゼンマイを干すのに最適な莚  

 ゼンマイを揉み、干すのに欠かせないのが莚(栄村では「ねこ」と言う)です。水の吸収がいいのですね。ところが、最近では、莚を編める人が少なくなり、莚は貴重品。古民家の屋根裏などに残っていた莚を取り出して使っている人が多いようです。


●安すぎる値段

 みなさん、自家消費のためにゼンマイを採り、保存のきく乾燥ゼンマイにされていますが、もちろん、有償で他人(ひと)に分けたり、出荷されることもあります。相場は1kg1万円。太い上物で1万2千円。
 この値段をどうみるか。
 「1kg1万円」と聞くと、都会の人などは「えっ! 高いなあ」と思われるかもしれませんん。
 でも、1kgの乾燥ゼンマイを確保するには10kgほどのゼンマイが必要です。元が太いものの場合、10kgから1.5kgほどの乾燥ゼンマイを確保することができるようです。
 そして、上に書いたような大変な作業が必要なのです。
 かかっている手間暇を考えれば、「1kg1万円」はとても商売になる価格ではありません。
 ところで、この乾燥ゼンマイを水で戻して、真空パックしたものですと、ゼンマイ100g360円ほどの値段になるようです。この場合、水に戻していますから、ゼンマイは3本程度。乾燥ゼンマイの100gよりはるかに少ないものです。これだと、採算がとれるのでしょう。やはり加工までもっていって初めて産業となりうるということですね。


●地域資源を活かす産業づくり
 こういうことをよく考え、復興にむけて、地域資源を活かす産業づくりを考えていくことが必要なのだと思います。

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