栄村復興への歩みNo.148 (通算第182号) 5月24日
- 仮設住宅/住宅再建
- 2012.05.25 Friday
地盤(被害)状況の調査−安全環境の確保が重要
そういう認識は、村民の多くの方がお持ちだと思います。昨年来、いろんな人たちとの会話の中で「地盤被害が深刻だ」という話をしばしば聞きます。
しかし、家屋の被害判定では地盤の問題は無視されましたし、その後も地盤に関する調査は基本的に行われていません。
そういう中で、前号でご報告したように、20日、名古屋の建築専門家の人が坪野の家屋の地盤被害の調査に訪れられました。その際、坪野集落の中を歩いてまわり、下の写真の箇所について、被害の原因についてお話を聞くことができました。

写真の真ん中上方にコンクリート製の擁壁が見えます。地震前はこの擁壁の上にお家が建っていました。2005年の中越地震の際、家の前の地盤が下がったため、その復旧・修復としてその家の方がこの擁壁をつくられたそうです。
ところが、今回の地震でまたもや家の前面の地盤がガクッと下がりました。その様子を写したのが下の写真です。

その家の方は「中越の時に治したのに、まただ。もう住めない」ということで、今回、移転をされました。
さて、建築専門家の方のお話はつぎのようなものです。
「この擁壁があるにもかかわらず、こういう被害が出たということは、この擁壁がカバーしているところよりももっと下の地盤が動いたことを意味する。阪神大震災以降は家を建てる場合、地盤を重視し、ボーリング調査で固い岩盤を探り出して、そこまで杭などを打ち込んで、基礎の強度を確保するようになった。しかし、それ以前の家屋はそういうことをやっていないのが普通なので、このケースのように深いところで地盤が動いた(滑った)場合、被害が避けられない。」
「坪野集落を見ると、この1軒だけでなく、ほとんどのお家が多かれ少なかれ同様の被害を受けていることが確認できる。こういう場合、家屋の地盤の強化を個々の家の持ち主の個人負担に帰すのは無茶だ。国や県・村など行政が対策を考える必要がある。
まったく適切な指摘だと思います。
栄村は、日本有数の地滑り地帯の一角にあります。地盤が弱いために、地震で個人住宅が大きな被害を受けたことについて、個々人の住宅建設の際の対応の弱さに責任を帰すのは間違いだと思います。
坪野集落については、「地盤が悪いので、村営住宅も建てられない」という話を聞いたことがありますが、そういう理屈でいけば、栄村の大半は人が住むに適していない土地だということにさえなってしまいます。
●新潟県には「地滑り巡視員」がいます
ところで、お隣の新潟県では、1975年から「地滑り巡視員制度」というものが導入されています。
市町村が選定した住民が担当区域をパトロールし、地滑りの兆候を確認次第、報告するというもので、今年度は全県で223人が活動しているといいます。そして、今月14日と17日に巡視員の講習会が開催されています。講習会では講師から、「湧き水の色や量が変化したり、樹木や電柱の傾きがあったりしたら地滑りの前兆」と強調されたそうです。(以上、新潟日報5月15日付記事による)
青倉の西山田で電柱の大きな傾きがあることは前号で報告したとおりです。
しかし、栄村では、私が知るかぎり、スキー場中腹の地滑り(地震以前から地滑り対策の対象になっている箇所です)以外、地滑りの調査や対策は聞きません。
復興計画策定委員会にも問題提起し、安全な暮らしの環境を確保することを真剣に追求していきたいと思います。



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むらたびは、体験イベントを通して栄村の〈むららしい暮らし〉や自然を満喫し、栄村の復興に繋げる新しい旅です。






