多くの住宅が修復可能!
- 仮設住宅/住宅再建
- 2011.03.27 Sunday
今日は県の建築士会のみなさんによる現場調査・相談の2日目。
被害がひどい森宮野原駅前商店街のN商店のご主人に道で出会い、「調査の結果はどうでしたか?」と尋ねると、「住んでいいと言われました」と明るい顔で答えてくださいました。N商店は「赤」が貼られ、私のような素人が見ても、地盤が大きくずれ、下がっていて、「これはダメだろう」と思っていたものです。余震のおそれが強い段階での応急危険度判定と、補強・補修すれば使えるかどうかの判断とは、判断の性質、基準が違うのですね。
N商店のご主人とお会いしたのは、今日、新潟市から村を訪ねて来て下さった長谷川順一さん、長岡技術科学大の先生と一緒に歩いているときでした。
長谷川さんは「住まい空間研究所」の主宰者で、「たてもの修復支援ネットワーク」の代表を務められている方。『地震震災建物 修復の道しるべ』という著書など、貴重な資料も
ご提供くださいました。

調査中の長谷川順一さん
今日教わったばかりの判断方法を整理するだけの能力はありませんが、印象的だったことをいくつか紹介します。
みなさん、下の写真のような光景を見たとき、どう感じますか。私は12日以降、もういやになるほど、この種の光景を見てきました。そして、その家の主も、私も、「土壁はダメだな。こんなに壊れてしまったのでは、もうこの家はダメだな」と思いました。

しかし、長谷川さんは違う見方を提示されます。
土壁は「自らが壊れることで(地震の)エネルギーを吸収して、地震力が直接骨組みに伝わり破壊されないように守ってくれる。土壁は車で例えるならば、さながらバンパーの役割を果たしていると言えるだろう」(『地震震災建物 修復の道しるべ』、p.10)。

さらに、土壁の内部の秘密を教えて下さいました。
土壁が剥がれ落ちると、もともと表に見えている柱以外に、土壁の内部に上写真の左中央から真ん中にかけて見える、横向きにわたされた板上の材があるのが見えます。これを「通(とお)し貫(ぬき)」と呼ぶそうです。
これが柱と柱の間に、あばら骨のようにあって、「地震の際には例えて言うなら、竹で編まれた籠などをギュッと押し潰そうとしても元に戻るように、復元力を持って働く」(前掲著、p.11)のだそうです。
さらに、こういう貫が確実に働くように、「隙間をかしめ留める貫楔(ぬきくさび)が打ち込まれ、その地震時における働きを確かなものにしてくれる」(同上)そうです。
楔の実例1

楔の実例2
その他、大柱に亀裂が入った場合の修復の可能性、方法も、実際の事例を示しながら、教えてくださいました。下の写真中央の柱には、亀裂が入っています。


亀裂
しかし、これも補強し、修復することが可能だといいます。
森、青倉を見て廻った後、小滝集落を訪れ、「赤」判定された高齢者世帯3軒を見ました。いずれも「充分、修復可能」という判断でしたが、そのうちの1軒では、つぎのような会話になりました。
「壁が破れたりしているのを撤去して、この家の骨組みがすべて見える状態にしたら、とても素晴らしい姿が見えますよ」
「こんな時に、ちょっと不謹慎な言い方かもしれませんが、修復作業を楽しいものにしましょうよ」
多くの素晴らしい伝統的な家屋を救い、被災者の負担を可能なかぎり少なくする修復・復興の展望が見えてきた一日でした。
―栄村ネットワーク関係者 現地からのメール記事
被害がひどい森宮野原駅前商店街のN商店のご主人に道で出会い、「調査の結果はどうでしたか?」と尋ねると、「住んでいいと言われました」と明るい顔で答えてくださいました。N商店は「赤」が貼られ、私のような素人が見ても、地盤が大きくずれ、下がっていて、「これはダメだろう」と思っていたものです。余震のおそれが強い段階での応急危険度判定と、補強・補修すれば使えるかどうかの判断とは、判断の性質、基準が違うのですね。
N商店のご主人とお会いしたのは、今日、新潟市から村を訪ねて来て下さった長谷川順一さん、長岡技術科学大の先生と一緒に歩いているときでした。
長谷川さんは「住まい空間研究所」の主宰者で、「たてもの修復支援ネットワーク」の代表を務められている方。『地震震災建物 修復の道しるべ』という著書など、貴重な資料も
ご提供くださいました。

調査中の長谷川順一さん
今日教わったばかりの判断方法を整理するだけの能力はありませんが、印象的だったことをいくつか紹介します。
みなさん、下の写真のような光景を見たとき、どう感じますか。私は12日以降、もういやになるほど、この種の光景を見てきました。そして、その家の主も、私も、「土壁はダメだな。こんなに壊れてしまったのでは、もうこの家はダメだな」と思いました。

しかし、長谷川さんは違う見方を提示されます。
土壁は「自らが壊れることで(地震の)エネルギーを吸収して、地震力が直接骨組みに伝わり破壊されないように守ってくれる。土壁は車で例えるならば、さながらバンパーの役割を果たしていると言えるだろう」(『地震震災建物 修復の道しるべ』、p.10)。

さらに、土壁の内部の秘密を教えて下さいました。
土壁が剥がれ落ちると、もともと表に見えている柱以外に、土壁の内部に上写真の左中央から真ん中にかけて見える、横向きにわたされた板上の材があるのが見えます。これを「通(とお)し貫(ぬき)」と呼ぶそうです。
これが柱と柱の間に、あばら骨のようにあって、「地震の際には例えて言うなら、竹で編まれた籠などをギュッと押し潰そうとしても元に戻るように、復元力を持って働く」(前掲著、p.11)のだそうです。
さらに、こういう貫が確実に働くように、「隙間をかしめ留める貫楔(ぬきくさび)が打ち込まれ、その地震時における働きを確かなものにしてくれる」(同上)そうです。
楔の実例1

楔の実例2
その他、大柱に亀裂が入った場合の修復の可能性、方法も、実際の事例を示しながら、教えてくださいました。下の写真中央の柱には、亀裂が入っています。


亀裂
しかし、これも補強し、修復することが可能だといいます。
森、青倉を見て廻った後、小滝集落を訪れ、「赤」判定された高齢者世帯3軒を見ました。いずれも「充分、修復可能」という判断でしたが、そのうちの1軒では、つぎのような会話になりました。
「壁が破れたりしているのを撤去して、この家の骨組みがすべて見える状態にしたら、とても素晴らしい姿が見えますよ」
「こんな時に、ちょっと不謹慎な言い方かもしれませんが、修復作業を楽しいものにしましょうよ」
多くの素晴らしい伝統的な家屋を救い、被災者の負担を可能なかぎり少なくする修復・復興の展望が見えてきた一日でした。
―栄村ネットワーク関係者 現地からのメール記事



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むらたびは、体験イベントを通して栄村の〈むららしい暮らし〉や自然を満喫し、栄村の復興に繋げる新しい旅です。






