国の災害復旧工事への疑問
- 公的支援
- 2011.06.08 Wednesday

昨7日、村道を走っていて、写真のような新しい杭が道路端に打ち込まれていることに気づきました。
たまたま通りかかった知り合いと話すと、「いよいよ工事が始まるらしいよ」とのこと。期待が膨らんだのですが、念のため確かめようと思って、役場の知り合いに電話したところ、工事開始ではなく、「国の査定が始まるので、その準備です」とのこと。
私は率直にいって呆れ果ててしまいました。国の災害復旧工事のあり方に対してです。
この杭が打たれているところは村道です。通常ならば村の事業として工事が行なわれるものですが、今回の大震災では「被害規模が大きいので、市町村道の復旧も国が全面的に負担する」という方針が震災直後に政府から打ち出されました。この方針自体はまったく妥当なもので正しいと思います。もう少し詳しくいえば、「95%は国費負担。残り5%は地元が起債して負担するが、後に交付税措置がなされるので、地元負担は実質ゼロ」ということです。
ここまではいいのです。
しかし、困ってしまうのは工事がなかなか始まらないことです。

5月に入って間もなくだったと思いますが、村道にできた亀裂・段差等の箇所に赤ペンキが塗られました。上の写真に見えるものです。時間が経っているので、かなり薄くなってきていますが。復旧工事の対象となる箇所を明示するための措置です。
引き続いて、この赤線に沿って、測量が行なわれました。ここまでの措置で復旧工事の計画図面が作成され、必要な予算の算出が行なわれ、復旧事業の計画書が作成されたものと思われます。そこには当然、現場写真も付けられたことと思われます。
常識的に考えれば、もうこれで復旧事業計画を確定し、ただちに工事に着手していいものだと私は考えます。
ところが、国の復旧工事はそうではないのです。これから国の査定官が村にやって来て、現場を見て廻り、その後に復旧工事事業の国による査定作業が行なわれ、しかる後に初めて工事着手となるのです。
今度の日曜日で地震から3ヶ月です。村道という暮らしに最も密着した道路の復旧は早くても7月頃にならないと始まらないのです。とにかく、「手続き、手続き…」なのです。実質よりも手続き優先だという感じです。
震災復旧で事が急がれている工事、不正の入り込む余地がないほどに単純明快な工事、そういう時に杓子定規な手続きの積み重ねは、極論すれば「人災」としかいいようがありません。現に、雨が降ったりすることで、日毎に亀裂等が広がるという事態も生じています。
災害復旧工事で仮にも不正が行なわれたりすれば、通常以上の厳罰に処すという措置をとってでも、手続きを簡略化し、どんどん復旧工事を進めるべきだと思います。
より本質的に考察すると、「自治体には能力がない。国がいっさいを仕切ることが必要」という中央集権主義の思想がまだまだこびりついているのかもしれません。何十億円か、どーんと村に交付し、「自主的な判断で必要な復旧工事を進めろ。ただし、事後監査はしっかりやる」というように変えれば、復旧工事も迅速に進むでしょう。ただし、それには村の側も大いに変わらなければならないと思いますが。



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