【資料】 仙谷官房副長官との懇談で提出したメモ
- 復興ビジョン
- 2011.05.06 Friday
「山村・豪雪のむらを復興するための支援を」

スキー場から村を望む

積雪7.85mの記念標柱
I. 2つの農家のケース・スタディから ―農家の復旧・復興とは
〜都市では考えられない、多岐にわたる複合的被害〜
1. T家(K集落、世帯主65歳)
1) 住宅 ―― 半壊、原形復旧に1千万円
2) 農地 ―― 水路、農道に被害 → 集落負担 → 個別世帯割当
3) 農機具庫・農業用各種機械 ―― きのこ栽培施設(えのき)修復に500万円
*施設建設に1億円超を投資、ようやく借金返済
4) 墓地 ―― 全面倒壊、修復費10万円
5) 寺社 ―― 観音様の修復必要、お寺にかなりの被害 → 負担金
6) 公民館 ―― 半壊 → 1軒5万円の負担金
2. A家(A集落世帯主53歳)
1) 住宅 ―― 大規模半壊、建て直し必要
生活再建支援金・農協建更で600〜800万円、融資は1,400万円限度
2) 農地 ―― 田んぼ18枚中6枚でかなりの被害
農道、水路に甚大な被害
3) 農機具庫・農業用各種機械 ―― 被害軽微
4) 墓地 ―― 倒壊
5) 寺社 ―― お宮への道の崩落 → 氏子負担
6) 公民館 ―― 全壊 新築に3,000〜4,000万円
(通常は1軒20万円程度の負担金)
3. 総合的対策が必要
イ. 縦割りでは対応できない ――
〈農地は農地、住宅は住宅〉と個々バラバラでは困る →
〈農家支援〉での総合対策
ロ. 農地に対する災害復旧事業の限界(問題点)→農家負担軽減の工夫が必要
* 地震を想定していない
* 小規模被害に対応できない
* 「目に見えない被害」に対応できない

II. 山村特有の被害
1. 日本有数の地すべり地帯
* 住宅も地盤の被害が多い → しかし、住宅被害認定の対象外
* 農地被害と地すべり被害の複合化 ―― 縦割りでは対応できない
2. 尾根の上、山の中に長大な水路や農道
* 〈崩落した農道や水路の対策=農地復旧、
斜面の崩壊・地すべり対策=治山〉の縦割りでは対応できない
* 膨大な作業と経費
・・・ある地区の水路の復旧は総額1億円、地元負担金1千万円の試算

III. 集落の復興が鍵
1. 山村・豪雪のむらの暮らしの基本は集落
* とくに高齢者にとって ―― 「早くむらに帰りたい」、「農作業がしたい」
・・・「定年」はない。80歳代でも農作業。それが“暮らし”“生きがい”
* 田んぼ・水路・農道は集落で維持
* 集落の寄合で暮らしを成り立たせる
2. K集落の場合
* 集落16世帯中、70歳以上の高齢世帯が7世帯 → 住宅再建不能
* この世帯の住居の保証、農地関係修復の負担の軽減→
農作業の継続を可能化、共同施設修復負担の軽減
* これらの課題が、70歳未満世帯にかかってくる
3. A集落の場合
* 約50世帯中、7〜8世帯が高齢で再建不能 → 公営集合住宅が必要
* 高齢による耕作不能化の田の受託 ――
40〜50歳代の若手の作業班 →
この世代の住宅復興等に十分な支援がなければ稼ぎ(=勤め)が
必要となり、受託作業が困難化
4. 集落内公営住宅と公民館が決定的に重要
* 高齢者の住まいを集落の中に
* 公民館再建を公費支援で

IV. 山村の震災復興をどう考えるか
1. もともと大きな課題を抱えている地域
* 過疎 ―― 人口約2,300人 自然減少
* 高齢化 ―― 年間出生数は年間死亡数の2割程度
* 豪雪 ―― 1年のうち5ヶ月が雪の中。平年で積雪3m
2. 震災を契機に問題が噴出する
* 高齢者の住宅再建は非常に困難 → 放置すれば離村、集落崩壊へ
* 農地、用水路等の被災 → 復旧自己負担費が高額であれば、耕作放棄へ
3.原状回復ではなく、中山間地域問題を解決する復興を
* 震災を契機に深刻化した中山間地域特有の問題を解決するので
なければ復興はありえない
* 東北の中山間地域も同様の問題を抱えている
V. 復興基金を創設し、山村・豪雪のむらの復興を
1. 〈むら人の暮らしと思い〉を基本に据えた復興
* 既存制度には〈隙間〉が多く、“暮らし”を復興させる総合的対策がとれない
↓
* 復興基金の創設が有効かつ不可欠
むら人の知恵と技を生かせる復興、山村の暮らしに必要な
復興を可能にする資金的裏付け
税金(財政資金)の直接投入が難しい領域を埋める
2. 住民‐行政‐専門家の三者一体となった復興委員会
* 〈住民の暮らしの知恵・技〉と〈専門家の専門知〉の結合
… ファシリテーターとしてのNPO
* 東日本中山間地域の復興モデルへ
(了)
2011年5月5日
NPO法人栄村ネットワーク
NPO法人栄村ネットワーク

スキー場から村を望む

積雪7.85mの記念標柱
I. 2つの農家のケース・スタディから ―農家の復旧・復興とは
〜都市では考えられない、多岐にわたる複合的被害〜
1. T家(K集落、世帯主65歳)
1) 住宅 ―― 半壊、原形復旧に1千万円
2) 農地 ―― 水路、農道に被害 → 集落負担 → 個別世帯割当
3) 農機具庫・農業用各種機械 ―― きのこ栽培施設(えのき)修復に500万円
*施設建設に1億円超を投資、ようやく借金返済
4) 墓地 ―― 全面倒壊、修復費10万円
5) 寺社 ―― 観音様の修復必要、お寺にかなりの被害 → 負担金
6) 公民館 ―― 半壊 → 1軒5万円の負担金
2. A家(A集落世帯主53歳)
1) 住宅 ―― 大規模半壊、建て直し必要
生活再建支援金・農協建更で600〜800万円、融資は1,400万円限度
2) 農地 ―― 田んぼ18枚中6枚でかなりの被害
農道、水路に甚大な被害
3) 農機具庫・農業用各種機械 ―― 被害軽微
4) 墓地 ―― 倒壊
5) 寺社 ―― お宮への道の崩落 → 氏子負担
6) 公民館 ―― 全壊 新築に3,000〜4,000万円
(通常は1軒20万円程度の負担金)
3. 総合的対策が必要
イ. 縦割りでは対応できない ――
〈農地は農地、住宅は住宅〉と個々バラバラでは困る →
〈農家支援〉での総合対策
ロ. 農地に対する災害復旧事業の限界(問題点)→農家負担軽減の工夫が必要
* 地震を想定していない
* 小規模被害に対応できない
* 「目に見えない被害」に対応できない

II. 山村特有の被害
1. 日本有数の地すべり地帯
* 住宅も地盤の被害が多い → しかし、住宅被害認定の対象外
* 農地被害と地すべり被害の複合化 ―― 縦割りでは対応できない
2. 尾根の上、山の中に長大な水路や農道
* 〈崩落した農道や水路の対策=農地復旧、
斜面の崩壊・地すべり対策=治山〉の縦割りでは対応できない
* 膨大な作業と経費
・・・ある地区の水路の復旧は総額1億円、地元負担金1千万円の試算

III. 集落の復興が鍵
1. 山村・豪雪のむらの暮らしの基本は集落
* とくに高齢者にとって ―― 「早くむらに帰りたい」、「農作業がしたい」
・・・「定年」はない。80歳代でも農作業。それが“暮らし”“生きがい”
* 田んぼ・水路・農道は集落で維持
* 集落の寄合で暮らしを成り立たせる
2. K集落の場合
* 集落16世帯中、70歳以上の高齢世帯が7世帯 → 住宅再建不能
* この世帯の住居の保証、農地関係修復の負担の軽減→
農作業の継続を可能化、共同施設修復負担の軽減
* これらの課題が、70歳未満世帯にかかってくる
3. A集落の場合
* 約50世帯中、7〜8世帯が高齢で再建不能 → 公営集合住宅が必要
* 高齢による耕作不能化の田の受託 ――
40〜50歳代の若手の作業班 →
この世代の住宅復興等に十分な支援がなければ稼ぎ(=勤め)が
必要となり、受託作業が困難化
4. 集落内公営住宅と公民館が決定的に重要
* 高齢者の住まいを集落の中に
* 公民館再建を公費支援で

IV. 山村の震災復興をどう考えるか
1. もともと大きな課題を抱えている地域
* 過疎 ―― 人口約2,300人 自然減少
* 高齢化 ―― 年間出生数は年間死亡数の2割程度
* 豪雪 ―― 1年のうち5ヶ月が雪の中。平年で積雪3m
2. 震災を契機に問題が噴出する
* 高齢者の住宅再建は非常に困難 → 放置すれば離村、集落崩壊へ
* 農地、用水路等の被災 → 復旧自己負担費が高額であれば、耕作放棄へ
3.原状回復ではなく、中山間地域問題を解決する復興を
* 震災を契機に深刻化した中山間地域特有の問題を解決するので
なければ復興はありえない
* 東北の中山間地域も同様の問題を抱えている
V. 復興基金を創設し、山村・豪雪のむらの復興を
1. 〈むら人の暮らしと思い〉を基本に据えた復興
* 既存制度には〈隙間〉が多く、“暮らし”を復興させる総合的対策がとれない
↓
* 復興基金の創設が有効かつ不可欠
むら人の知恵と技を生かせる復興、山村の暮らしに必要な
復興を可能にする資金的裏付け
税金(財政資金)の直接投入が難しい領域を埋める
2. 住民‐行政‐専門家の三者一体となった復興委員会
* 〈住民の暮らしの知恵・技〉と〈専門家の専門知〉の結合
… ファシリテーターとしてのNPO
* 東日本中山間地域の復興モデルへ
(了)



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むらたびは、体験イベントを通して栄村の〈むららしい暮らし〉や自然を満喫し、栄村の復興に繋げる新しい旅です。






