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長野県栄村で活動するNPO法人です。被害や復興の状況を、理事である松尾真のレポートを元に更新していきます。

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避難所をめぐって

 31日夜を避難所で過ごされた人は約280名だったそうです。
 徐々に減ってはいますが、しかし、多いといえば多いです。

 これには色んな要因があります。たとえば、村の中心部・森集落の場合は、農集耕という下水道システムの損傷の回復に時間がかかっていることが一番の原因です。家ではトイレが使えず、炊事もできないので、3食とも避難所、寝るのは避難所とならざるをえません。それ以外の集落では、やはり帰れる家がないという要因が一番大きいようです。

 何回か紹介した小滝集落の場合は、避難所生活は今日で「終わり」とされました。1世帯だけ残られましたが、この方は仮設住宅に入れるまで避難所生活を続けることを決意されています。他の人は自宅に戻られるか、「仮設住宅ができるまで村外で仮住まい」かです。

 その一方で、今日、別の集落の話を聞くことができました。このN集落の場合、「自宅の建物に不安があって戻れない」というケースと、「家は大丈夫だが、一人で夜を過ごすのは怖い」というケースがあるそうです。

 前者は仮設住宅の開設が一刻も早く求められるということに尽きます。
 後者は、震災ということで一気に表面化したのですが、高齢者の居住福祉に関わる問題でもあると思います。昨年、小滝集落で集落点検会を行った際に、「一人でいるのが寂しくなったとき、みんなと一緒に寝られる共同の家のようなものがつくれないか」というご意見が出ました。そこでは「寂しさ」と表現されたと記憶していますが、それは高齢ゆえの「不安感」ともいえるものではないかと思います。

 いま、「一人で夜を過ごすのは怖い」というのは、「地震がもう一度来たとき、大丈夫か」ということですが、それは単に建物がもつかどうかということではなく、「一人でいることの怖さ」、「一人で対処できるか」という不安です。

 高齢者福祉のあり方として、施設か在宅か、あるいは施設として従来型かグループホーム型かということがよく問題になりますが、それだけではない問題があるといえるでしょう。不安などに襲われたときに一時的に駆け込むことができる空間の確保ということです。
 震災は、じつは平時にも問われているそういう問題を待ったなしの形で突きつけるのだと思います。

―栄村ネットワーク関係者 現地からのメール記事