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長野県栄村で活動するNPO法人です。被害や復興の状況を、理事である松尾真のレポートを元に更新していきます。

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なぜ、もっと早期に復旧工事に着手できなかったのか?

 11月21日から各集落での集落懇談会が開催されていますが、どこの集落でも出ている意見が「豪雪の地なのに、どうして、もっと早く復旧工事をできなかったのか?」というものです。
 この問題は昨日4日の信濃毎日新聞でも取り上げられました。

信濃毎日新聞12月4日の記事(3面)
 上の写真がその記事です。前半は田んぼの復旧工事が「原形復旧」を原則としていて、「使いやすい田んぼ」にすることができないという問題に関することが書かれていますが、後半で「なぜ、豪雪の地域なのに、雪のない地域と同じ手続きをして、復旧工事の時間がなくなってしまうようなことをやっているんだ」という村民の声を取り上げてくれています。

 栄村の住民の思いをよく理解してくれた素晴らしい記事です。    
 その記事の中で、集落懇談会での住民の質問に対する村長の返答というのが紹介されているのですが、私は「村長さん、そういう返答はないでしょう」と思うのです。
 村長さんの返答は、「それでも、ルールにのっとっているんだから仕方がない」というものなのです。

 「8月いっぱい悠長に査定なんてやっていたら、11月下旬には雪が降り出し、12月から4月まで長ければ5ヶ月間も田んぼが雪の下に隠されてしまって、復旧工事ができなくなり、来年の作付もできなくなってしまう危険がある」なんてことは、栄村の村長には誰が言わずともわかることですが、霞が関にいる国の役人にはわからない。そこで、そういう事情を村長自ら説明して、「夏の間に復旧工事ができるように、査定時期を繰り上げるとか、工事を先行させ、記録をとっておいて事後査定をするとか、豪雪の地に合った対応をしてくれ」と、国が認めてくれるまで、お願いするというのが、私たちの村長の役目だと思うのです。違うでしょうか。
 中越大震災のとき、地震発生が10月23日で、地震から1ヶ月もすると、雪が降り出し、やがて被災家屋はみな雪に覆われ、被害調査ができなくなった。そこで、関係市町村と県が特例措置を国に求め、国も多くの家屋を調査なしで「見なし全壊」と判定する措置をとりました。
 そういう前例もあるのですから、栄村の田んぼの復旧工事についても、特例措置を求めることができたはずだと思うのです。

 「済んでしまったことは、今さら言っても仕方ない」ではないと思います。来春のことを考えても、ただ雪消えを待つのではなく、一刻も早く雪消しをしてでも復旧工事を再開してもらわないと困ります。そうすると、追加費用が発生する可能性が大です。そのとき、「国の復旧工事予算にはそういう費用は入っていない」と言って、手をこまねいていることはできません。村長さんが先頭に立って、国と交渉し、来春の作付に間に合うように手をうってもらわなければなりません。
 だからこそ、「ルール通りにやったのだから仕方ない」という総括では困るのです。
 集落懇談会をせっかくやっているのですから、住民の声に耳を傾けて、これまでとは違う姿勢を是非、示してほしいと思います。このように思うのは私だけでしょうか。


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