四ツ廻りを拠点ゾーンとして整備する
- 復興事業
- 2012.07.12 Thursday
栄村村内を流れる千曲川(とくに百合居橋〜県境間)は日本一のラフティング・コースだとの評価を得ています。
なかでも素晴らしいのが、「四ッ廻り」と呼ばれる地区の周縁に沿って千曲川が北から南へ、西から東へ、そして南から北へ、ぐるっと回っていくところです。途中には非常に急な瀬があり、ラフティングにとっては最高のポイント。そこでのラフティングの様子は本日の記事「復興を実現する事業の創造を」で示しました。
そこで紹介した写真は草が蔽い繁るスギ林の急な坂(崖)を下って千曲川に接近して撮影したものですが、とにかく撮影地点まで行くのが大変。7月5日、この撮影ポイントを対岸の志久見街道から観察してみました。

写真の左手に、茶色の土が見えるところがありますが、ここが小さな沢が千曲川に流れ出る地点で、写真では見えないが沢をまたぐ形であった杉の倒木の上に乗って、写真を撮影しました。
ところが、この対岸からの写真を見ると、沢の出口付近から斜めに下っていけば、千曲川に降りることができるのではないかと思われます。
そこで、7月10日、四ッ廻りの農道から下草刈りをしながら下ることにしました。
四ッ廻り地区自体が上平(うわびら)、中平(なかびら)、下平(したびら)と3段構造の圃場になっていて、草刈りに入ったのは一番下の下平の水路が流れ落ちる場所です。
どんなところを草刈りしたのかをご覧ください。以下の写真は草刈りを終えて戻るときに撮影したもので、下(千曲川近く)から上の農道に至るまでを順に紹介する形になっています。

千曲川のすぐそばの草刈り地点



一番下の写真でようやく農道への出口が見えてきました。倒木がたくさんあり、足元は水気の多い、滑りやすい急坂が多く、草刈りしながら下る時も大変でした。
でも、苦労の甲斐があって、とても良い撮影ポイントを確保できるとともに、この四ッ廻りの千曲川でのラフティングの楽しみ方、さらに、ラフティングのみならず多様な楽しみ方ができるのではないか、という発見ができました。写真をまじえてご紹介しましょう。
まず、この地点の凄い急流の瀬の写真をご覧ください。


ここの瀬は三段構造になっているようですが、それを河岸つたいに追いかけて撮影することが可能です。もう少し草刈りを進めれば、三段の瀬のいちばん先まで追いかけ可能になります。
この撮影地点をもっと整備すれば、ボートに乗っている人たち一人一人をアップした写真を撮って、下船直後にお渡しするというサービスも可能になります。
また、この地点に至る「道」を整備すれば、ラフティングの様子を間近で見てみたいという人をご案内することも可能になります。
この撮影ポイントからは石づたいに川まで下りることができ、そこにはかなり広い河原があります。下の写真です。

すると、ラフティング乗船者が急流の瀬に入る前に一度、河原に上がって一休みし、それからいよいよ急流の瀬に挑戦するというような仕掛けにすることも可能になります。また、この河原でバーベキューを楽しむこともできるでしょう。ボート乗船者がいったん河原に上がってバーベキューするもよし、ラフティングはしないけれどもラフティングの様子を眺めながらバーベキューするのもよし。
この地点の対岸は、昔、千曲川の舟運があった頃、上流にむかって舟を曳いた船頭さんの足跡があるところなのです。
写真A 上の写真の対岸部が船頭の足跡がある地点

写真A地点の右手には古道から河岸に下りる道が見えます
ところで、このポイントのすぐそばには3本のスギの木があって、視界を遮っています。この3本を伐ることができれば、もっと良いビュー・ポイントを形成することができます。

一昔、あるいは二昔前までは、こんな地点にはスギの木は生えていなかったのではないだろうかと思います。
四ッ廻り地区では、水田耕作の観点からも杉林の生長が田んぼの日照を悪くしたり、田んぼにスギっ葉が大量に落ちるなど、耕作放棄地を生み出すマイナス要因になっています。
四ッ廻り地区に総合的な視点から整備の手を入れることが、復興=中山間地域再生の観点から求められていると思います。
第1に、四ッ廻りの杉林を基本とする森林を整備する。それは森林の保全(人工林の整備)自体のために必要なことです。そして、森林を整備すれば、農道を拡幅できて、安全な農作業環境の整備につながります。また、ラフティングなど親水事業の実施に際して、いざという時に救急車が入って来ることができる道も確保できます。
四つ廻り農道は軽トラ1台通るのがやっとの狭さ
第2に、未整備の小規模圃場を整備し、農業機械が出入りしやすく、草刈りが必要な法面が少ない、したがって少数の担い手によっても耕作継続が可能な圃場にすることです。

上写真は四ッ廻り下平の様子。両サイドをスギ林に囲まれ、小さな田んぼが2〜3段の段差で並んでいます
第3に、今回、下草刈りをしたあたり一帯で間伐や下草刈りを行い、そして丸太などを活用した遊歩道をつくることで、四ッ廻りを千曲川親水活動の拠点ゾーンとすることです。ちなみに、このあたり一帯はトンボなどの生きものが非常に豊かなところでもあります。

四ッ廻りの田んぼ脇で

黄色の糸トンボが交尾しながら飛んでいる様子だと思われます
また、対岸の古道・志久見街道を活用する事業との連携も追求できるでしょう。それは農林業と交流・観光活動を一体化させ、中山間地域ならではの豊かな暮らし・楽しみの場を創造することになるでしょう。
日本でもヨーロッパ並みの余暇活動の充実やグリーン・ツーリズムの発展が求められていますが、この四ッ廻り地区の総合整備のような、豊かな自然を活かす施策こそ、そうした日本社会の求めるものに呼応し、むらの復興・再生を実現していくものだといえます。
なかでも素晴らしいのが、「四ッ廻り」と呼ばれる地区の周縁に沿って千曲川が北から南へ、西から東へ、そして南から北へ、ぐるっと回っていくところです。途中には非常に急な瀬があり、ラフティングにとっては最高のポイント。そこでのラフティングの様子は本日の記事「復興を実現する事業の創造を」で示しました。
そこで紹介した写真は草が蔽い繁るスギ林の急な坂(崖)を下って千曲川に接近して撮影したものですが、とにかく撮影地点まで行くのが大変。7月5日、この撮影ポイントを対岸の志久見街道から観察してみました。

写真の左手に、茶色の土が見えるところがありますが、ここが小さな沢が千曲川に流れ出る地点で、写真では見えないが沢をまたぐ形であった杉の倒木の上に乗って、写真を撮影しました。
ところが、この対岸からの写真を見ると、沢の出口付近から斜めに下っていけば、千曲川に降りることができるのではないかと思われます。
そこで、7月10日、四ッ廻りの農道から下草刈りをしながら下ることにしました。
四ッ廻り地区自体が上平(うわびら)、中平(なかびら)、下平(したびら)と3段構造の圃場になっていて、草刈りに入ったのは一番下の下平の水路が流れ落ちる場所です。
どんなところを草刈りしたのかをご覧ください。以下の写真は草刈りを終えて戻るときに撮影したもので、下(千曲川近く)から上の農道に至るまでを順に紹介する形になっています。

千曲川のすぐそばの草刈り地点



一番下の写真でようやく農道への出口が見えてきました。倒木がたくさんあり、足元は水気の多い、滑りやすい急坂が多く、草刈りしながら下る時も大変でした。
でも、苦労の甲斐があって、とても良い撮影ポイントを確保できるとともに、この四ッ廻りの千曲川でのラフティングの楽しみ方、さらに、ラフティングのみならず多様な楽しみ方ができるのではないか、という発見ができました。写真をまじえてご紹介しましょう。
まず、この地点の凄い急流の瀬の写真をご覧ください。


ここの瀬は三段構造になっているようですが、それを河岸つたいに追いかけて撮影することが可能です。もう少し草刈りを進めれば、三段の瀬のいちばん先まで追いかけ可能になります。
この撮影地点をもっと整備すれば、ボートに乗っている人たち一人一人をアップした写真を撮って、下船直後にお渡しするというサービスも可能になります。
また、この地点に至る「道」を整備すれば、ラフティングの様子を間近で見てみたいという人をご案内することも可能になります。
この撮影ポイントからは石づたいに川まで下りることができ、そこにはかなり広い河原があります。下の写真です。

すると、ラフティング乗船者が急流の瀬に入る前に一度、河原に上がって一休みし、それからいよいよ急流の瀬に挑戦するというような仕掛けにすることも可能になります。また、この河原でバーベキューを楽しむこともできるでしょう。ボート乗船者がいったん河原に上がってバーベキューするもよし、ラフティングはしないけれどもラフティングの様子を眺めながらバーベキューするのもよし。
この地点の対岸は、昔、千曲川の舟運があった頃、上流にむかって舟を曳いた船頭さんの足跡があるところなのです。
写真A 上の写真の対岸部が船頭の足跡がある地点

写真A地点の右手には古道から河岸に下りる道が見えます
ところで、このポイントのすぐそばには3本のスギの木があって、視界を遮っています。この3本を伐ることができれば、もっと良いビュー・ポイントを形成することができます。

一昔、あるいは二昔前までは、こんな地点にはスギの木は生えていなかったのではないだろうかと思います。
四ッ廻り地区では、水田耕作の観点からも杉林の生長が田んぼの日照を悪くしたり、田んぼにスギっ葉が大量に落ちるなど、耕作放棄地を生み出すマイナス要因になっています。
四ッ廻り地区に総合的な視点から整備の手を入れることが、復興=中山間地域再生の観点から求められていると思います。
第1に、四ッ廻りの杉林を基本とする森林を整備する。それは森林の保全(人工林の整備)自体のために必要なことです。そして、森林を整備すれば、農道を拡幅できて、安全な農作業環境の整備につながります。また、ラフティングなど親水事業の実施に際して、いざという時に救急車が入って来ることができる道も確保できます。
四つ廻り農道は軽トラ1台通るのがやっとの狭さ
第2に、未整備の小規模圃場を整備し、農業機械が出入りしやすく、草刈りが必要な法面が少ない、したがって少数の担い手によっても耕作継続が可能な圃場にすることです。

上写真は四ッ廻り下平の様子。両サイドをスギ林に囲まれ、小さな田んぼが2〜3段の段差で並んでいます
第3に、今回、下草刈りをしたあたり一帯で間伐や下草刈りを行い、そして丸太などを活用した遊歩道をつくることで、四ッ廻りを千曲川親水活動の拠点ゾーンとすることです。ちなみに、このあたり一帯はトンボなどの生きものが非常に豊かなところでもあります。

四ッ廻りの田んぼ脇で

黄色の糸トンボが交尾しながら飛んでいる様子だと思われます
また、対岸の古道・志久見街道を活用する事業との連携も追求できるでしょう。それは農林業と交流・観光活動を一体化させ、中山間地域ならではの豊かな暮らし・楽しみの場を創造することになるでしょう。
日本でもヨーロッパ並みの余暇活動の充実やグリーン・ツーリズムの発展が求められていますが、この四ッ廻り地区の総合整備のような、豊かな自然を活かす施策こそ、そうした日本社会の求めるものに呼応し、むらの復興・再生を実現していくものだといえます。



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