絵の打ち合わせ 伝わりやすい伝え方

シマリスとテン。打ち合わせのイラスト Chipmunk marten
  
絵を依頼する時、どのような絵が欲しいのか伝えるのは、難しいですよね。
  
せっかく資料を用意したのに、伝わらない事もあります。
 
ニホンテンのイラスト 絵 日本の動物のイラスト
「こんなかんじで」とオーダーしたのに、想像と違うイラストが上がってきちゃった…。
ニホンテンのイラスト 絵 日本の動物のイラスト
うーん…、具体的なイメージが わかるはずの写真を渡したのになぁ。一体どうして?

  

今回は「資料」を使って、絵を発注するときのポイントをご紹介します。

  

資料があるのに、どうして伝わらないの?

ニホンヤマネ ヤマネのイラスト・画像 ヤマネと本 dormouse illust  book

  

せっかく写真を用意したのに、伝わらない…。

  

この問題が起きる理由は、一言でいうと「注目している部分が違う」という事にあります。
  
「ほのぼのした雰囲気」
「シャープなイメージ」…
  
「どんな絵を描こうとしているのか」によって、同じ写真でも、参考にするポイントは大きく違ってきます。
  
  
  

何をイラストの参考にするか

201202081721000

 

例えば、こちらの空の写真。

 

・雲のふわふわしたかんじ、

・パキっとコントラストの強い印象、

・夜明けのグラデーションの色合い

 

たくさんの要素が、組み合わさっています。
資料の中でどの色・パーツ・ニュアンスが、最終イメージを表現するのに参考にすべき部分なのか。 

じっくり取捨選択しながら表現していきます。 
  

空の写真を渡しても、全く同じ空のイメージで仕上がってこないのは、このためなんですね。

 

 

 

具体的に「何を」絵の参考にしたいか伝える

こどもと絵本とシマリスのイラスト Chipmunk

 

このためイラストレーターに資料を渡すときは、具体的なポイントを添えるとグッとイメージに近づくことが出来ます。

 

ニホンテンのイラスト 絵 日本の動物のイラスト
この写真の、空のピンクから青みがかった色合いがイメージ!
ヤマネのイラスト 絵 日本の動物のイラスト
この写真、色は違うんだけど、悲しそうな雰囲気が参考になる

このような一言があると

 

なるほど、お客様はもっと○○を表現したいんだ

と方向性がスッとクリアになります。

 
  
 

絵の打ち合わせに一言そえると、伝わる言葉

とはいっても、具体的に何を言えばわからない時もありますよね。

 

そんなときは、

 

「この資料で一番言いたいことは何か」考えるとスムーズです。

 

201202081721000

こちらの写真だと、例えばこんな感じ。

  

一番伝えたい事が モチーフなら具体的なパーツ

「都会的なビル群じゃなくて生活感のある町並み」

  

一番伝えたい事が 雰囲気なら、色やニュアンス
「夜明けのクリアで爽やかな空の感じ。」
  
一番伝えたい事が表現方法なら、タッチ、色彩、テクスチャ感
「コントラストが強いイメージ。目を引く印象的な画面」  
 
・・・などなど  
 
「この写真のここを見て欲しい!」という部分を、具体的に言い換えてみるとイラストの方向性がグッと見えてきます。
 
「えーっ 描いてほしいのそこじゃないのに…」
 
「なんでこんな絵に仕上がった!?」
 
…こんな、お客様描き手双方にとっての悲しいズレもかなり少なくなります。

 

お客様が絵の中で表現したいモノは?

ニホンテンのイラスト テンの絵 日本の野生動物 絵本タッチのイラスト

イラストのお仕事で難しいのは、お客様の頭の中のイメージへ、いかにたどり着くかという事。

 

お客様の「これを表現したい・イラストでこれを伝えたい」という部分に、資料のイメージを重ねながら読み取っていきます。

 

お客様はどのようなイメージを求められているのか言葉として語られていないニュアンスまで、想像力を巡らせて考えます。

 

その上で資料のパーツを、抽出したり、組み合わせたり、連想させたり…。

 

絵のコンセプトを目標に、パズルを作るように組み立ててゆきます。

 

 

 

絵の打ち合わせで大切なこと

せっかくお客様に探して頂いた資料。

 

イラストレーターとしても最大限活かして、満足頂ける仕上がりに創りあげていきたいです。

 

どの部分を参考にしたいのか、どんなふうに仕上げたいのか。

 

コミュニケーションが足りていないと、同じ写真を見ているのに、微妙なズレが生まれてしまうこともあります。

 

テンとアナグマ 本屋さんのイラスト お仕事の絵

 

写真資料はひとつのたたき台。

 

対話のきっかけや、コミュニケーションを深めていくためのツールとして使えると、資料が活きてきます。

 

発注者・作り手の中に良いコミュニケーションが生まれると、対話の中でどんどん「何を伝えたいか」がクリアになります。

 

上がってくるイラストも、驚くほど”伝わる絵”に生まれ変わります。
  
イラストのご依頼のお役に立ちましたら、幸いです

  

  

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日本の小さな生きものイラスト作家 いぬいさえこ
日本の小さな生きものイラスト作家 いぬいさえこ
小さな生きもの達の、小さな物語を描いています。

大学では環境問題を中心に社会学を専攻。

環境・教育・まちづくりのポスターなど、社会問題×アート表現のお仕事に10年以上携わってきました。

【グラフィックデザイナー時代のポスター・リーフレットのお仕事】
東京大学 日本学術会議 大阪市 堺市 大阪府警察 etc...

「心」を出発点に、世の中の問題を考えるのがすきです。

子供の頃からいろんな事が気になったり、考えたりしてしまう内向的な性格。

たくさん悩んでしまう分、繊細な人のこころに、絵でそっと寄り添えたら…と思ってます。