絵に込めたおもい

 

リスと本を読む女の子の絵 Squirre illust

   

こんにちは。日本の小さな生きものイラスト作家の、いぬいさえこです。

   

ちいさな生き物たちの、ちいさな物語を描いています。

   

こども、動物、星や木々、うつろうもの・繊細なものを描くのが好きです。

   

子供の頃からいろんな事が気になったり、考えたりしてしまう内向的な性格。

   

たくさん悩んでしまう分、繊細な人のこころに、絵でそっと寄り添えたら…と思ってます。

 

 

こわがりだった、子供時代

シマリスの絵 赤ちゃんシマリスのイラスト エゾシマリス  Chipmunk illust

私は小さな頃から怖がりで、気が弱く、小さな事にもビクビクしている子でした。

 

音・光・人の声のトーン、表情、空気の香り…

 

刺激を敏感にとらえるタイプだったのかもしれません。

 

「まわりのみんなは、何故これが平気なんだろう?」

 

「そもそも、何故、こうなっているんだろう?」

 

暮らしの中にある、小さな違和感や、小さな問題、当たり前だと思われているもの…。

 

大多数の人が、ふつうにできること、何気ないことにもつまづいて、深く考えてしまうこどもでした。

 

 

笑顔になれるアプローチをさがした、イラストレーター時代

ニホンテンのイラスト テンの絵 日本の野生動物 絵本タッチのイラスト marten illust

考えるのが好きなのか。

 

それとも、脳が考えてしまうのをやめられないのか。

 

日常の中にある、細々したモノゴトに、5分に1回は「そもそも何故…?」と考えてしまう、我ながら生きづらくて、めんどくさい頭です。

 

そんな気質は、中高生の頃になっても相変わらず。

 

世の中のことを学んで、身の回りの問題をシッカリ考えてみたい。

 

そう思い、大学では環境社会学を専攻しました。

 

そこで学んだことは「正論だけでは、人は動けない。」ということ。

 

 

 

優しい、提案をすること。

シマリスの親子と天球儀のイラスト Chipmunk& Heavenly ball

自然保護、資源問題、社会的公正…

 

「環境保護」という切り口だけでみても、世の中には、とてもたくさんの問題があります。

 

社会の課題を「こうするべき!」とストレートに言うのは、簡単です。

 

でも、理屈に必ずしも従うわけじゃないのが、人間の奥深くて、人間らしいところ。

 

「地球の資源が枯渇する!そんな事をしてはだめだ」

「エネルギーはもっと節約するんだ」

 

命令されたように感じると、逆に反感を持ってしまったり、「はいはい」と他人事のように思ってしまったり、するものです。

 

どれだけ正しいことを言っても、届けたい人に心を閉ざされてしまうと、意味がないんだ。

 

そのことに、深く気づきました。

タヌキと傘のイラスト raccoon dog &mouse

もっと、人の心に寄り添うアプローチができないかな?

 

「優しさ」「寄り添う心」こそが生み出せる、アートの変化球があるんじゃないかな?

 

そんな思いが、自分にとっての大きなテーマになりました。

 

 

コロロの内面から、社会の中の問題を考える

ニホンヤマネ ヤマネのイラスト・画像 大学で研究する一方、20歳の時にイラストレーターとして独立しました。

 

ずっと絵の仕事の夢を叶えたくて、卒業まで、はやる気持ちを抑えられなかったのもあります。

 

それから10年以上、色んなジャンルのお仕事に挑戦してきました。

 

中でも、警察や市役所のポスターなど、社会とつながるデザインに多く携わってきました。

 

【イラストレーター時代のお仕事】
大阪府警察 大阪市役所 堺市役所 東京大学 大阪府立大学 日本学術会議 etc…

詳細⇛実績・メディア掲載歴

 

子供の頃からの心配性や、モノゴトを考えてしまう所が、「社会の問題がテーマ」の仕事にピッタリハマったのかもしれません。

 

 

 

 

絵で大切にしていること

10年以上イラスト制作・デザイナー時代を経て、絵と言葉と届ける作家として、1歩を踏み出しました。

 

人のコロロを出発点に、世の中の「困った」を見てみる事。

 

フワリと笑顔になれる、やさしい提案をする事。

 

その思いは、いまの自分の中でも根っこになってます。

 

タヌキのイラスト ホンドタヌキの親子 タヌキの画像 抱っこのイラストraccoon dog

怖がりな子供時代の自分にとって、世界は怖い場所でした。

  

だからこそ、笑顔で寄り添ってくれる人が1人でもいると、何より安心したのを強く覚えてます。

  

人の笑顔がみたい。

  

誰かに、おだやかに、笑っていてほしい。

  

絵を描く自分が、社会にできること。
   
それは、一人でも、心が穏やかで、笑っている人を増やすことかもしれない…。
   
そう思うようになりました。
   
ひとは、心がおだやかな時は隣の人に「ま、それもありだよね」と優しくなれます。
   
大人になっても、私はまわりの人の感情にとても影響されるし、怖がりだし、些細なことでドキドキします。
   
みんなに、おだやかに、笑っていてほしい。
   
自分がそんな社会の中で生きたい、という切実な気持ちが、ベースになっているかもしれません。

ずっと弱い自分を隠そうと、頑張ってました。

シマリスとテン。打ち合わせのイラスト Chipmunk marten
自分は弱い。
  
ずっとそんな自分が嫌でした。
  
ずっとずっと、「仕事のできる、しっかり者のイラストレーターだと思われたい」と思ってました。
  
10年以上、そんな鎧(よろい)を着ていました。
  
一方で、その頃は、イラストを仕事にしているのに、自分自身のオリジナルの絵が全く描けませんでした。
  
「え」と思われるような話ですが、ほんとうに10年以上、枯れたように、なにも描けなかったのです。
  
その状況は自分にとってはひどく恥ずかしい事で、とても人にも話せず、辛いものでした。
  
イラストレーターのくせに、描きたい絵が、ないなんて。
   
その頃は、そうやってよく自分を責めていました。
  

絵で、自分は、生きているんだろうか?

絵の締切に追われ、たくさん絵を描く毎日。
 打ち合わせのイラスト ニホンリスとアズマモグラ  
社会的な意義もあるお仕事も多く、お客様に喜んで頂ける事も嬉しかったり、仕事自体にやりがいも感じていました。
   
でも、喉の奥に小骨が引っかかったような違和感が、ずっと心にありました。
   
絵で食べていっているのに、絵で生きているわけではない。
  
こどものころからの夢を叶えたのに、絵で生きているわけではない。
  
「あるのにない」

   

それは、ドーナツのような、穴。
恐ろしいほどの存在感の大きな穴が、心の中にぽっかりあいていました。

   

10年以上を経て、ふと、絵が溢れ出てきました。

ここ最近やっと、子供の頃のように絵が描けるようになりました。

  

一度描き始めると、堰を切ったように、描いてみたい絵が溢れ出しました。

  

(なので、この動物の絵は、すべてここ半年ほどの作品です。)

  テンの絵 ニホンテン・ホンドテンのイラスト 動物イラスト 書いているイラスト ノートとペン marten illust

「自分が本当に書きたいのは”商業的に役に立つ絵”じゃなかったんだ。」

  

「なんの役にも立たないけど”誰かの心に寄り添える絵”を描きたかったんだ。」

  

そんな想いが、1枚1枚と描くうちに明確になってきました。

     
溢れ出てきた絵は、どれも「描かずにはいられなかった」、切実な気持ちから生まれています。
  
日常で繰り返される、小さな生き辛さや、素通りできない違和感、泣きたい気持ち…。
  
そんな、自分の弱さかが、絵のベースになっています。
  

ヤチネズミ(谷地鼠) 抱きしめるイラスト ネズミのイラスト・絵
弱い自分が、描かずにはいられなかった絵と言葉。

  

そんな作品をを描いていく中で、「ああ、それも自分だ」と思えるようになりました。
  
弱いからこそ、心細い時に一瞬でもホッと出来ることで、どれほど心が救われるか、手に取るようにわかる。
  
きっと、弱さがあるから、人の痛みに寄り添えるかもしれない。
  
弱さが、自分の良いところのひとつかもしれない。
  
そう思えると「じゃあ、自分は自分でいいのかも」と少し、楽になれました。
  
無理に強い自分にならなくても、自分らしく絵を描いて、生きていけたら、それが幸せなんだと思いました。

   

   

心に寄り添うこと

毎日、たくさん悩んでしまう気質は、あいかわらずです。
  
だからこそ、人のこころに、絵でそっと寄り添える人になりたい、とおもいました。
シマリスの絵 赤ちゃんシマリスのイラスト エゾシマリス  Chipmunk illust
悲しい時に素直に泣けたり、元気がない時に少し笑顔になれたり…。
   
そんな、こころに寄り添える絵。
   

1万人に絵を見ていただけたとして、9999人に、素通りされてもいい。

   

その中のたった一人。   

   
たった一人の、辛い気持ちを抱えている誰かから 「あ、いま、この絵と出会えてよかった」と、思ってもらえる絵。
   
そんな瞬間を生み出せる作家になりたい。
    

そこに私の、幸せがあるのかもしれないと、感じています。

 

寄り添うことで、自分も救われる

雨の日、しっぽを傘にするリスの絵 Squirrel&dormouse
そして…本音をさらけだすと、誰かの為でもあり、自分のためでもあるのです。
      
自分の心の中のリュックには、辛い思い出や、しんどい過去もたくさん詰まってます。
      
でも、それを絵を通じて、誰かにホッとしてもらえる力に変えられたなら。
      
誰かの安らぎを生み出せたなら。
      
重いリュックの荷物が、一つポロリと軽くなったような、自分も救われたような気持ちになるのです。

絵の、原点にあるもの

「気にしすぎ」「考え過ぎ」
    
「そんなんじゃ、この社会で生きていけないぞ。」
       
「ここでうまくいかないなら、君はどこにいってもだめだよ。」
タヌキのイラスト ホンドタヌキの親子 タヌキの画像 抱っこのイラストraccoon dog
そんな言葉に出会うたびに、とても不安になりました。
    
自分の感覚は、おかしいのかな、
    
自分は、ちゃんと大人になれないのかも。
    
この社会で、ちゃんと、生きていけないのかも。
    
絵の原点にあるのは、そんな気持ちでいっぱいだった自分が、受け止めてほしかった気持ちや、かけてほしかった言葉。
       

こころのリュックの中の重い荷物は色々あります。

    

どれも、体験せずにいられたなら、体験したくはなかった。

    

そんな過去の、寂しさや、チクチクした気持ちです。

       
でも絵を見て、誰かの気持ちが少しでも軽くなるなら、当時のつらい気持ちは、無駄じゃなかった。
   
そう、救われたような気持ちになるのです。
    

人の心に、絵で寄り添いたい。

ニホンモモンガのイラスト Pteromys momonga
自分はとても弱い。でも、それでいい。
   
きっと、弱い自分だからこそ、ひとの心に深くに寄り添うことができる。
   
長い長い時間をかけて、そう思えるように、なってきました。
   
心に寄り添える絵。安心できる絵。
   
その人が、元気になるまで、そっと側にい続ける絵。
  
そんな絵をそっと届けていけたら、いいなと日々、願っています。

 

絵と、人に、救われています。

  
ネズミのイラスト
「いま、ちょうどほしかった言葉です」
   
絵を見た方に、そんな言葉を頂いた時、救われた気持ちになりました。
   
ぜんぶは、この瞬間に、つながっていたのかも。
   
そう、心から思えました。
      
   
ヤマネのイラスト dormouse illust
優しい気持ちになりました

絵を見た方にそんな言葉を頂いた時、嬉しくて泣きそうになります。

     

ニホンヤマネのイラスト ヤマネの絵 少年と星空

それと同時に、いつも心から思うこと。

   

それはなにより、絵を見て下さった方の心の中に、優しさがあるからなんだ。

   
心の水底に、丁寧にしまってある優しさが、水面までフワリと浮き上がってきた。
      
絵を通して、水面がキラキラ光るしあわせな瞬間に、私は偶然にも居合わせることができた。
   
そんな気持ちに包まれて、おだやかな気持ちになります。
   
優しい人に出会えて、私は幸せです。
      
優しいあなたが、今日も、
おだやかな心でありますように。