大阪のイラストレーターの葛藤

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こんにちは、大阪のフリーランスイラストレーター、いぬいさえこです。

 

大阪で生まれて育った、生粋の大阪人です。

 

大阪で開業して10年以上、大阪でイラストレーターをしています。

 

それなのに、実は「大阪のイラストレーターです」と名乗ることに、長年もやもやを抱えてきました。

 

今日はちょっと本音をさらけ出した正直なお話です。

 

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“大阪のイラストレーター”のイメージ

 

悩みの原因はひとことで言うと「作風と地域イメージのズレ」です。

 

「大阪の」と聞いた時。

 

多くの人が心に思い浮かぶイメージはこういったものではないでしょうか。

 

【大阪のイメージ】

  • 漫才・お笑い・コテコテ
  • たこやき・食い倒れ
  • ノリは賑やか、ワイワイ

 

一方、自分の作風はこちら

【イラストのイメージ】

  • 繊細でふんわり
  • こども・動物・自然
  • クラッシック・レトロ

「大阪のイラストレーターです」と名乗った時。

 

自分の絵の持ち味と、相手が最初に直感的に抱くイメージに、結構ズレがあるのではないかと、いつも心配でした。

 

 

大阪のイラストレーターと名乗らなければよい?

そんな不安を解消するため、一時はサイト等で大阪のイラストレーターと名乗るのをやめてみた事もあります。

 

しかしそれはそれで、モヤモヤしてしまいました。

 

ひとつは、実際にご依頼をくださる方は「大阪 フリーランス イラストレーター」で検索してくださる地元の方も多いということ。

 

もうひとつは「大阪が好きで、おばあちゃんになっても、大阪で仕事を続けたい」そう思ってるのに、何故隠すの?という葛藤です。

 

素朴な愛情に、蓋をするような、しっくりこない違和感。

 

「大阪のイラストレーターです」と、まっすぐ言えるようになりたい。

 

「大阪・イラストレーターの自分」この2つをつないでるものはなんだろう、ということを一度立ち止まって考えてみました。

 

イラストレーター×大阪

けっこう悩みましたが「あ!」と思いつたのが、2つほどありました。

「損させたくない」

なんだそれ、と自分でも思いますが、私は損得勘定にシビア。そして人の顔色を気にしてしまう小心者。

 

お客さんに”損した”と思わるのが、ものすごくコワイのです。

 

仕事においては「下手な絵」よりも「損したな」と思われる方が100倍嫌です。

 

「絶対に損したって思われたくない!」

 

「頼んでよかった!得した~!いい買い物だった!って思ってもらいたい」

 

恐怖心が転じて、絶対お客さんには得してもらいたいと、出来る限りのサービスで、毎回お仕事に向かいます。

 

大阪人は、お得大好き。私も大好き。

 

損得勘定にシビアな土地柄。

 

そこに小心者の気質がマッチして「よろこんでもらいたい根性」が生まれたのではないかな、と思います。

 

今、絵の仕事が続けられているのは、本当にリピートしてくださるお客様のおかげ。

 

この前計算してみたら、1度ご依頼を頂いた方の83%が2回目以降のご依頼をくださっていました。

 

実際「また次回頼みます」と声かけていただいた時は、じわりと泣きそうになってしまいます。

 

自分の持ってるスキル全てでお返ししたくなります。

 

20歳の学生の頃、勢いで税務署に開業届けを持っていって仕事をはじめました。

 

右も左もわからないスタートでしたが、軌道に載せてくれたのは、大阪で育まれた「得してや♪」の精神のお陰かもしれません。

 

絵で大切なのは、笑顔と遊びこころ

そして自分の中で「大阪とイラストレーター」をつなぐ、決定的なものが笑いです。

 

私の人生観は「笑ってなんぼ」

 

人生は、笑って幸せになるためにある。

 

生きていく目的は自分も笑顔になって、人を笑顔にすること。そう思ってます

 

「何の為に絵を描くのか」→笑顔

「何の為に絵の仕事をするのか」→笑顔

「絵で何ができるのか」→笑顔

 

気づけば「笑ってなんぼ」は絵の仕事をする上でも、土台の価値観になっていました。

 

 

笑いのまち、おおさか

大阪は言わずとしれた笑いの街。面白いこと・楽しいことを大切にする風土があります。

 

笑い・笑顔・楽しいこと。

 

暮らしはもちろんですが、仕事において大切なことだと考えるようになりました。

 

私は大学では環境社会学と人の心を研究していて、どんなに正論も、どんなに素晴らしい提言も、真正面から伝えても効果がないことを痛感してきました。

 

また、警察署の防犯ポスターや環境問題のポスターなど、社会問題を扱ったお仕事に多く関わってきました。

 

受け取った人が「楽しい、やってみたい、それっていいな」そんな風に思えるものに転化しないと、伝えたことにならない。

 

広い話になりますが、世の中のどんな課題も問題も「遊びココロ」が突破口なのではないかと真剣に考えています。

 

「どう笑顔に変えれるか」「どう楽しい事にできるか」

 

課題や仕事の依頼のひとつひとつに、気づけば「人の笑顔」の切り口から考えるようになっていました。

 

アートには、どんな課題も笑顔できる魔法があるはず。

 

自分の中に、そんな信念を抱かせてくれたのは、やはり笑いのまち大阪なのかなと思います。

 

 

絵の作風と大阪のイメージは違うけど

今日はここ10年以上たまっていた、モヤモヤを正直に吐き出してみました。

 

世話焼きが多くて、おしゃべりな人も多くて、せっかちな人も多い大阪。

 

「相手に気持ちよく仕事してもらおう」というナチュラルな商売人の気質を感じるからでしょうか。地元のお客様は、あったかくて優しい人多いです。

 

理詰めじゃなく「人の笑顔」で物事を動かそう、というホワワンとした風土を感じます。

 

この感じが私には心地よくて、これからも大阪を拠点にお仕事をしていきたいと思います。

 

自分の絵のビジュアルや作風と、大阪のイメージはやっぱり違います。

 

それでも20歳の学生が勢いで開業した仕事を、10年以上続けてこられたのは、きっと大阪ならではの「得してもらいたい根性」

 

そして「イラストで世の中のどんな課題も笑顔にかえる」という信念も、大阪の土地柄の中で育ってきたモノなのかもと、ひとつ気づきました。

「大阪のイラストレーターです」

 

この言葉には、やはり色んな感情がつまっています。

 

どんな風に思われるのかな、とか 自分の世界観はちゃんと伝わるかなとか

 

それをジンワリ味わいながらも、まっすぐ伝えていきたいです。

 

大阪のイラストレーター、いぬいさえこでした。

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いぬいさえこ
いぬいさえこ

大阪のイラストレーター。こども・動物・時間・繊細なものを描いています。ものごとを掘り下げて考える過程が好き。大学では環境問題や文化を研究。

コンセプトから立ち上げるものづくりを得意で、市役所・環境問題など、社会との接点を持つ企画に多く携わってきました。

どんな課題も、スプーン一杯の遊び心で、笑顔に変わる。
アートにはそんな魔法の力があると信じています。