写真を参考にイラスト化。著作権はどうなるの?

著作権について 写真をイラスト化するときの資料 ハリネズミのイラスト

こんにちは、大阪のイラストレーター、いぬいさえこです。

 

イラストレーターへ絵を発注する時に「こんなかんじで」と写真の資料を渡すことがありますよね。

 

このときに意外とよくわからないのが、写真の著作権・肖像権。

 

写真をそのまま使うわけじゃないし、絵にするんだからOKだよね…とも思いますが実際はどうなのでしょうか。

 

今日はイラストに使う写真資料の著作権を、取引歴10年以上のイラストレーターが体験談をまじえながら、解説します。

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参考資料にも著作権・肖像権がある

基本的に、イラストの資料となる写真には著作権があります。

 

人物写真ならモデルさんの肖像権も。

 

このため雑誌の切り抜き、ネット上で画像検索で拾った写真…。

 

「このままソックリに描いて」とオーダー頂いても、ご要望にお応えできないんです。すみません…!

 

参考資料 NGケース
・形が丸写し、もしくはトレース
・イラストを誰が見ても「この写真を元にしている」とわかる

 

「資料を参考に」といっても…ここまですると写真を撮影した方への著作権の侵害になってしまうんですね。

 

リアルで正確性を求められるイラストは、資料なしに想像だけで描くのは不可能に近く、かといって資料通りに描いても著作権的にNGになることも。

 

実際のご依頼の現場でも、このバランスは結構難しいシーンです。

 

では、こんな時どうすればいいのでしょうか。

イラスト資料の著作権問題 こうすればOK

カメラ 資料の撮影 写真やイメージ画像 お客様が使用権を持ってない写真資料に関しては、このように対応させていただいてます。

トレースにならないよう参考にする。

実際のお仕事で一番多いのはこの方法です。

「全く同じように描く」ことはできないことをお客様にご理解頂いた上で…

  • 色味やニュアンスを伝えるのに使う
  • 参考にしつつ、構成や角度を変える
  • 複数の写真の複数のパーツを参考にする

1枚の資料をそのまま使うのではなく、方向性を定めるための一つの素材として使うイメージです。

 

写真の著作者に問い合わせて、使用許可を得て頂く

まれなケースではありますが「どうしてもこの写真の通りに描いてほしい!」という時は、どうすればいいのでしょうか。

 

ズバリ、写真を撮影した方にOKを貰えれば問題ありません。

 

著作権の侵害とはそもそも、だれかの著作物を使う事自体がNGなのではなく、許可無く使うことがNGなのですね。

 

ただネットで拾った画像は、撮影者が分からないケースや、使用料の交渉に時間がかかるケースもあります。

 

つぎに、ネットでみつけてきた画像でも大丈夫なケースをみてみます

ネットから保存した画像でもOKな場合

イラストに関する質問 水彩イラスト 打ち合わせの絵

イラストレーターに全体の色合い雰囲気ニュアンスを伝えたい。

 

こういった場合はイメージを見て参考にするだけなので、ネット上の画像でも基本的に問題ありません。

 

お客様がどのような表現を求めているのか。

 

さらにこれから制作するイラストを通じて「伝えたいこと」は何なのか

まだお客様の中でも言語化されていない微妙なニュアンス等を紐解いていくのに、具体的なビジュアルは大きなヒントにもなります。

 

【関連記事】 イラストレーターへ資料を渡す時必見!よく伝わるコツ

 

写真で具体的なモチーフを指定するときは要注意

しかし、モチーフを詳細に描写する必要がある時は注意が必要です。

 

写真をリアルに描写する事で、著作権の侵害になってしまうこともあるんですね。

 

そこで、写真から忠実に描写したい場合は、次の2つの方法がおすすめです。

  • お客様自身で資料を撮影
  • 商用利用可の写真サイトで探す

絵の資料を自分で撮影する

スマホで写真撮影 イラストの資料 まずオススメのスムーズな写真資料の用意の仕方はこちら。

 

  • 自社のグッズ・製品
  • 地元のスポット (名所の写真)
  • 使っている楽器

…発注した絵のモチーフが、身近で撮影できる場合。

 

お客様ご自身で撮影して送っていただけると、著作権の面はクリアできます。

 

自分で撮る写真はピンポイントに描きたい部分を伝えられるので、イメージのズレもありません。

 

イラストの精度が上がったりメリットがいっぱいありますので、是非おためしください

 

【関連記事】 イラストの依頼に♪自分で撮影した資料を渡す3つのメリット

 

商用利用可の写真素材サイトで検索する

パソコンで資料を検索する インターネットで調べる次におすすめの方法がこちら。

 

資料の画像を検索する時に商用利用可のサイトを使うと、著作権上の問題をクリアできます。

 

素材サイトによって規約が違うので、イラストレーター側でも制作に取り掛かる前に確認させていただいてます。

 

たくさんの美しい写真が高画質で公開されていて、色や雰囲気でも検索が可能なのでおすすめです。

商用利用可の写真素材サイトさま

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写真AC 写真素材のフリーダウンロードサイト

 

 

資料を渡すときは、写真の身元を明らかに

イラストに関する質問 水彩イラスト 打ち合わせの絵ネットで拾った画像、自分で撮った写真、知り合いが撮った写真、商用利用可の素材写真…

 

ひとくちに資料写真と言っても、その出典元は色々。

 

「どこまで写真のとおりに描いていいのだろう?」

 

これまでのお仕事でも、渡された身元不明の資料を手に困ってしまうことも結構あります。

 

「ネットの画像検索で拾ったやつなんだけどね」

「これは自分が撮った写真だよ」

 

写真を手渡すときにひとこと添えていただけると、とってもスムーズです。

 

参考資料の著作権、知っていれば制作もスムーズ♪

イラストと写真資料の権利のお話って、意外とわからないですよね。

 

  • 絵でも写真を丸写しだと著作権侵害に
  • 制作の現場ではトレースにならないよう参考にしている
  • 自分で撮影したものや商用利用可の写真がおすすめ

知っておけば、資料の準備もスムーズで、制作がスイスイすすみます。

 

イラストも早く仕上がってきますのでご活用下さい。

 

イラストレーターへ絵を依頼する時のヒントになれば幸いです

 

 

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いぬいさえこ
いぬいさえこ

大阪のイラストレーター。こども・動物・時間・繊細なものを描いています。ものごとを掘り下げて考える過程が好き。大学では環境問題や文化を研究。

コンセプトから立ち上げるものづくりを得意で、市役所・環境問題など、社会との接点を持つ企画に多く携わってきました。

どんな課題も、スプーン一杯の遊び心で、笑顔に変わる。
アートにはそんな魔法の力があると信じています。